8.毒親の束縛からの自立

辛くても懸命に生きるあなたへの道案内。
実際に寄せられた人生相談の一例です。

42歳 女性の方からのご相談。

お悩み

母親との関係に悩んでいます。40代です。
小さい頃から母の口癖は「私の言う通りにしていれば間違いない」でした。
母に嫌われないよう自分なりに頑張ってみても、褒められたり認められたりすることはただの一度もありませんでした。
つらかったけど、正直そういうものなのだとも思っていました。
ここ数年「毒親」という言葉を知り、まさしく自分の母親がそうなのだと認識しました。
支配的なことにも認められないことにも理由があったと認識できたものの、いまだ毎日連絡が来て、そのたびに1から10まで聞かれたり、説教されたりします。
3つ下の妹は、私と同様に母の過干渉に悩んでおり、数年前に心のバランスを崩し、自死を選んでしまいました。
こんな母親の束縛から離れ、自立したいと考えています。

私もそんな親の元にいた一人

毒親という言葉は最近出来た言葉かもしれないけど、昔から過干渉な親は確実に存在してたの。
私もそんな親の元にいた一人。小さい頃から力をそがれるから、自己肯定感なんて育つわけもなく。
本来だったら一番信頼のおける肉親から束縛されたり、そんな親におびえたり気を使ったりして、辛いよね。
母親自身が子どもの頃になにかあったのかもしれないけど…そんな事情は、あなたからして見たら知ったこっちゃないよね。

あなたは本当に頑張ってきた

まずね、あなたは一つも悪くない!これは断言できるよ。
でね、自立したい!と意思表明しているあなたは、すでに自立の大きな一歩を踏み出しているのよ。
そんな自分をほめてあげようよ!
そして生きてここにたどり着いてくれてありがとう。
妹さんのことは悲しいことだけど、あなたが弔ってくれて、あなたがいつも思い出してくれることは妹さんが生きていた証。
そんなあなたの存在を妹さんはあたたかく見守ってくれていると思うの。

今を変えられるのはあなただけ

私は、母親から息子の障がいを「おまえのせいだ」「育て直してやる」と言われたことで、張りつめていた糸がプチっと切れちゃったんだ。
で、「もういいや、親子の関係を解消しよう」って思えてね。
母親に面と向かって親子の縁を切らせてもらうってことを伝えて、地元の誰にも自分の居場所を伝えず土地を離れたの。
あれから20年以上経つけど、後悔なんてみじんもないよ。
幸せな親子関係しか知らない人からすると、「親子なのに…」って思うのかもしれないけど、きれいごとでは説明できないあれこれがあるんだもの。
すべての人にわかってもらえなくてもいいかもね。
辛い思いをしてきたあなたは、きっと人の痛みに敏感で優しいと思う。
今までも、そして今日も辛いかもしれないけど、結局、今を変えられるのはあなただけ。思い切って行動することでしか進めない。
私の考えだからすべての人に当てはまるかはわからないけど、毒親との関係はスパっと断ち切ることでしか前に進めないと思う。
やり方はそれぞれだと思うの。ナイーブな話だから、良かったらまた一緒に考えていけたらいいわね。

「あなたらしい」を見つけて欲しい

行動を起こすと、その瞬間は葛藤があるかもしれないけど、この人生だったからこその学びなのだと感じられる瞬間がきっと訪れるはず。
あなたの今までを肯定してあげてほしい。
あなたが生まれてきてくれたからこそ、この相談内容を通して、「自分だけじゃなかった」と勇気づけられる人がいるんじゃないかな。
そして行動を起こして、その後はもう振り返らないで前だけを向く。
あなた自身の人生だもの。「あなたらしい」を見つけていけたらいいね。